99:あとがき

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いかがでしたか?ノーフィッシュ・・・・。

ノーフィッシュとは、ボウズの事です。
釣り用語で、なんの釣果も上がらなかったことです。

実際、僕はボウズの連続でした。
特に、フライフィッシングを始めたころは、丸々一年間
一匹の渓流魚も釣れませんでした・・・。

おっと・・・話が横道に・・・。

まずは、こんな稚拙な物語を最後まで読んでくださって
本当に感謝します。
ありがとうございます。

この物語を書いたのは、大学を出て間もないころ・・・・
24歳だったか・・・
もう17年も前です・・・。

バスフィッシングを通して、自然の素晴らしさ・・・
ナチュラルに生きることへの憧れ・・・のようなものを
書きたかった・・。

現状は、変わりましたね・・・・
外来魚がもたらす、地元漁民への打撃や
生態系の破壊・・・・という事に関して、私も無関心ではありません。

物語の中で、バスを大事に・・・・と書いておりますが
もし、湖沼で漁業を営んでらっしゃる方が読めば、
何をいっとるんだ!と、お叱りを受けるでしょう。

実際、この物語を書いた時は、その様な問題も
あまり世間一般ではなく、若かったこともあり
バスがもっと増えてくれたら面白いのに!・・・
と単純に考えていました。

閉鎖された水域に、外来魚が入ってくると
古来の固有種が食われてしまって激減・・・・果ては絶滅・・・

たしかに、問題です。
エコロジカル・・・などとうたっているにも関わらず
なんだ、それは?!とご指摘あるでしょう。

ただ、意志のないブラックバスに責任はあるでしょうか?
ブラックバスが、独自でアメリカから泳いできて琵琶湖に
辿り着いたのでしょうか?

アメリカ文化として、ゲームフィッシングを輸入したのです。

結果、心無い人々の無計画で、利己的な放流によって
現在の状況となってしまったのです。

琵琶湖にブラックバスが必要か?
その議論を醸し出すつもりはありません。

素人の戯言・・・・空虚な物語と理解していただけたら幸いです。

ただ、釣り人と魚・・・糸のみで繋がった刹那のやりとり。
そして、自然に抱かれることの素晴らしさ・・・
それだけを伝えたかった・・・。

ありがとうございました。

                  藤井輝男


2008年9月30日(火)

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