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それを見た同船のプレス吉田は、
「何をする気だ!
 あと一時間半あるじゃないか!
 今のあんたの成績じゃ逆転チャンピオンは無いんだぜ!
 こんないいポイントは滅多にない!
 このポイントで粘ってみるべきだ!
 もう、諦めるのか!?」

・・・その声も、まるで耳に入らないかのように黙ってアイドリングさせながら
輝幸は周りの山々を見まわした。
その目は少年のそれのように、澄んだ輝きを帯びていた。

そして、山と山が少し重なり合って湖の方向に伸びている尾根を見つけた。
絶妙な距離で湖に向かって稜線が沈み込んで行っている。

輝幸はその方向にぐっとハンドルを切って
いきなりフルスロットルをくれてやった!

準備の出来ていなかった吉田は、危うく振り落とされそうになったが
なんとかシートにしがみついた。

ワームケースが一個と、スピニングロッドが一本吹っ飛んで行った!
それでもお構いなしに突っ走る!
まさに荒馬の如く・・・・・。


2008年9月 6日(土)

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