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こんな小さな湖である・・・。
かえって、輝幸の巨大なスキーターは邪魔である。
12フィートのアルミ製”シーニンフ”で十分事足りた。

幸い、少し風は出てきたものの、波はさほど大きくない。

9・9馬力のエンジンでトロトロと(彼のスキーターに比べてである
 実際には、かなり飛ばしているのであるが・・・・)
あらかじめ決めていたポイントに向かう。

山の中の湖らしく、緑色に輝く湖面は降りしきる小雨に叩かれて
すこし白っぽく見えた。
100mほど向こうで、おおきなライズが一つ上がった。

それは無視して彼は、流木や浮遊物がたまっているワンド(入り江)の
奥へとボートを進めた。

魚をびっくりさせないように、ワンドの入口からはエンジンを切り
エレクトリックモーターで、滑るように進んでいく。

その手には、6・6フィートのグラスファイバーのロッドを持っていた。

・・・・ボロンやIM6といった新素材を使ったロッドが全盛のこの時代に
年代物のグラスロッドを持つのには、ちゃんと理由があった。

彼は、流木のすぐ下に付いているバスを、トップウォータープラグで
狙うつもりでいた。


2008年7月26日(土)

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