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ただ真っ直ぐに5分ほど走って、いきなりボートを止めた。
また、彼のスキーターは船首を高々と持ち上げる。
吉田が、またシートにしがみついた。

「おい、藤野!
 どうしたって言うんだ?!」

そんな声を全く無視して、輝幸はスッと立ち上がった。
そしてまた、澄んだ目で辺りを見回した。

エレクトリックモーターも降ろさず、魚探のスイッチも入れず
ただユラユラと風に流され漂っているだけで5分ほど過ぎていた。

「おい!藤野・・・どうしたんだよ?!」

相変わらず吉田が叫び続けていたが、輝幸は微笑むだけで
一切お構いなしである。

少年のような輝く瞳でじっと湖面を見つめるだけであった。


2008年9月 7日(日)

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