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正に日本一の大会の最終戦にふさわしい光景である。

5台ずつ、2分おきにスタートする方式がとられたこの大会。
上位3人である、磯村・長谷部・藤野は最終組のスタートとなる。
すでに、最初の2・3組はスタートしているようだ。

ドックからアイドリングでゆっくりとスタートラインに向かう輝幸は
ふと、隣のチャンピオンボートに乗る磯村を見やった。

少し明るくなったとはいえ、薄暗い空気の中で
その表情までは見えなかったが
その闘志ははっきりと感じられた。

「磯村さん・・・・あんたにはずっと憧れていた・・・
 今俺は、あんたに追いつき追い越そうとしているんだ!
 今日、この試合が終わればあんたの時代も終わる。
 負けませんよ、今日は・・・・」

輝幸は、視線をそらさず心の中で呟いた。


2008年8月14日(木)

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