69:十章 第二節 プレッシャー

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30分ほどフルスロットルで駆け続けた輝幸のスキーターは
もう奥琵琶湖 大浦のあたりまで来ていた。

あまりに広い日本最大の湖 琵琶湖でのトーナメントでは
ポイントの絞り込みが一番大切になってくる。
数あるストラクチャーパターンの中でも、絞り込まなければ
どっちつかず中途半端で、結局なんの成果も上げられない
・・・ということになりかねない。

計量所からあまり遠いポイントでは、移動に時間がかかり過ぎ
不利であるが、輝幸は迷わずこのポイントを選択した。
最高速140km/hを誇る、彼のスキーターがあってこその
選択である。
彼が、ここ遠く奥琵琶湖のクリアなディープウォーターをポイントに
選んだのは、当然理由がある。

ここ、大浦はランカーの確率は高いが、フィッシングプレッシャーは
高く、クリアウォーターで攻めにくいポイントである。
しかし、磯村に1kg以上の差を開けて優勝しないと
チャンピオンを獲得できない輝幸にとっては、ここ大浦が
唯一無二のポイントだったのだ。

磯村はもう少し計量所に近い、沖島あたりをポイントに選んだようだ。
ここのポイントは、とにかく数が上がる。
一発のランカーこそ少ないが、着実にポイント狙いの
磯村らしい選択だ。
もちろん、他のプロたちも狙い目にはしていたのだが・・・・

とにもかくにも輝幸は、磯村・・・長谷部との勝負もさることながら
自分の釣りをするしかなかった。
今日の輝幸にはそれが出来るほどの集中力もあったし
何よりも、他を圧倒するハイテク装備という強い味方があった。


2008年8月20日(水)

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