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彼は、小さめのラバージグにトレーラーとしてゲーリーヤマモトの
フラグラブをつけたジグを、その斜面を舐めるように落とし込んだ。
湖底の立木ギリギリをトレースするのは、かなりのテクニックを要したが
輝幸はきっちり立木の上10cmの所に、ジグを操作していた。
それも、このハイテク魚探のおかげであったが・・・・。

一投目・二投目と何の反応もなかった・・・・
しかし、このポイントにバスが居ないはずがない!

諦めずに三投目・・・・

ラバージグが湖底に着くか着かないか・・・という所まで落とし込んだ時
スーっとラインが横に走った!
完全にバスが咥え込んでいる証拠である。

すかさず”ビシッ”っとアワセをくれてやる!

とたんにロッドに加重がかかり、バスは下へ下へ潜ろうとする。
でかいバス特有の引きである。

それをいつものハイスピードリーリングで強引に食い止めて
グイグイと水面まで引き上げる。
何度か強い抵抗と試みるバスに、すこし焦りを感じていたが
それでも、無事にバスはボートの中に取りこまれた。

38cmあった!
いい型である。

先程のキーパーと併せて、まぁまぁの型が3本揃ったのであるが
安心するのはまだ早すぎる。
他のプロ達は、とっくにリミットを達成しているに違いないのだ。

しかし、この日の輝幸は決して調子は良くないのであるが
ツキがあった。

同じそのポイントで、同じようなサイズのキーパーを二匹釣って
一応リミットは達成したのである。

リミットを達成しなければ、上位入賞はおろかポイント圏にも入れないから
要注意だ!
優勝争いから完全に離脱することになる。

苦労しながらも、一応リミットを達成した輝幸のラッキーはこれでは終わらなかった。


2008年8月 5日(火)

NO-FISH・過去記事
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