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しかし、諦めるには早すぎる。
バスは確実に居るはずだ。

今、目の前を通り過ぎて行ったスピナーベイトに
半分驚き、半分興味を持って
次にやってくるのをじっと待ち構えているはずだ。

第二投目・・・・・
さっきと寸分違わず同じところにキャストする。

1mくらい引いてきて、ルアーが立木の横50cmの
ところを通過した瞬間・・・・

ロッドが、ぐぐっと重くなる。
・・・スピナーベイト独特のアタリだ・・・。
バスは、スピナーベイトに喰いつくと何故か
反転し、下へ下へ潜ろうとするのである。
そして、それはデカイ奴ほどその傾向は強くなる。

「ビンゴ!!」

ヒットした時の決まり文句をはいて、輝幸は鋭くアワセをくれてやった。
ベストタイミングだ。
バラシはまず無い!
14ポンドラインであることも手伝って、そのランディングは大胆にして華麗。
ほんの20秒足らずで決着はついてしまった。

ゴボウ抜きでボートに飛び込んできたバスは
体長42cm、体重1・6kgと丸々太ったランカーであった。

・・・・これくらいのサイズがウヨウヨしてるに違いない・・・・
そう思った輝幸は、ラインチェックもせずにすぐさま同じポイントに
スピナーベイトにを叩き込んだ。

あの、琵琶湖でのボイリング(入れ食い)が、またもや脳裏をよぎる・・・!

やっぱり居た!!!


2008年7月17日(木)

NO-FISH・過去記事
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