1894年(明治27年)

        ?頑なままでに手づくりにこだわり続ける酒蔵? 
                                   「小掠酒造」 
                                   大分県小野市
 酒名の「弥生」は初代弥吉の一字をとり命名。
 「酒の命は、凛冽な空気、清冽な水、選び抜いた原米料、そして蔵人の技と心」という信念の基に、明治二十七年創業以来、大分・宇目の自然の懐に抱かれ育った酒蔵には、それらのすべてが生きている。「暖気樽(だんきだる)」や「槽(ふね)」など昔から伝わる器具を用いて、地道な手作業を繰り返しながらも、決して手を抜くことなく、じっくりと心を込めて伊予杜氏が仕込んだ酒は中口でコクがあり切れがよい。
 また、明治四十年頃より使用され、戦後の品種改良などで姿を消してしまった、色白が大きい幻の良質酒米、「神力」を熊本県の酒造場とJA熊本経済連の協力によって半世紀ぶりに復活させることに成功した。


2006年6月 7日(水)